平成15年2月5日

社団法人 日本建築学会長
     仙 田  満  殿

東京工業大学長
相 澤 益 男

東京工業大学水力実験室の保存に関する要望書について(回答)

 本学の教育研究に対しまして、日頃よりご支援、ご協力いただき、厚く御礼申し上げます。
 さて、本学の水力実験室につきましては文化的にも、歴史的にも高い評価を得ている貴重な建物でありますことは、ご承知のとおりであります。
 しかしながら、本建物は過去30年余りにわたり金属水銀による実験を行っていたため、躰体を含め水銀汚染が進行しており、調査をした結果、誠に残念ながら解体撤去し処理しなければならない状況にあることが判明しました。
 本学では汚染状況について、平成14年11月1日に新聞発表しており、その後汚染部分のみを解体する方法も検討しましたが、スラブ及び壁共に含浸している状況は深刻で、建物周囲の土壌汚染も判明していることから、解体し処理することを決定致しましたので、よろしくご了解いただきたいと思います。
 水力実験室は、文化勲章受賞者であった故谷口吉郎教授の作品として、歴史的にも極めて重要な作品と理解しておりますことから、本学としましては、その作品の記録については十分に配慮して行いたいと考えており、本学の藤岡教授の指導のもと、できるだけ貴重な資料を作成し後世に残したいと考えております。
 貴学会のご指導を今後共いただけますよう、お願い申しあげます。