会長・副会長からの近況報告(メルマガ)

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  • 隔月のペースで、会員の皆さまに会長・副会長からの近況報告をメールマガジン形式でお届けいたします。
 

■最新号(第31回:2024年6月3日配信)


竹内 徹
会長 竹内徹(東京工業大学教授)

 日本建築学会会員の皆様、4月18日にお送りしたデジタル情報サービスに関するアンケートにはご回答いただけましたでしょうか。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdjzBLWWZadMm6mW7O-qm-c8vZaYDLVSoW5OhNKLaQ4LGRJig/viewform?usp=sf_link

 先月のメルマガでご案内した構造設計規準類刊行物のウェブ閲覧サービスに加え、上記アンケートでは会誌「建築雑誌」の紙媒体から電子版(PDF)配信への変更に関する意見照会が含まれています。現在、本会では全国約36,000名の会員向けに会誌を毎月郵送しておりますが、紙資源の消費や郵送に伴う環境負荷の低減、上昇する郵送費への対応を鑑み、紙媒体の送付は希望者のみとし、残りの会員にはPDF版を即日公開する方式に移行することを検討しています。5/19までに1,500件超の回答が得られており、約85%の方々に本方式へのご賛同を戴き、電子版(PDF)希望者が約8割、紙媒体希望者が約2割との結果を得ています。ただ、この結果はまだ全会員の4%に過ぎません。まだご回答いただいていない会員の皆様は、今すぐ!ご回答願います。回答は13問、3分程度で回答可能です。大学院生会員の皆様も他人事と思わず、かならずご回答願います。大学の先生方には研究室の学生の皆様にご回答いただくよう周知いただけると幸いです。下記のQRコードよりスマホでも回答可能です。締め切りは6月末まで延長しています。どうぞよろしくお願いいたします。


 
広田 直行
副会長 広田直行(日本大学教授)

 先日,札幌市で「一部屋改修による健康・省エネ・地域創生効果を考える」と題したシンポジウムが開催されました。「住まいのゼロカーボン化推進事業」として北海道で進められている取組みの普及啓発イベントでした。補助金額に上限はありますが,ZEHで工事費の8割,Nearly ZEHで4割の補助が得られる制度もあるそうです。地方では脱炭素社会に向けた取組みが盛んに行われており,既にこの事業にも道内の多くの自治体が参画しているようです。
 また,十勝の鹿追町では「鹿追型ゼロカーボンシティプロジェクト」として,様々な取組みを行なっていることを知りました。その一つに,自治体公用車の全9台に水素自動車を採用して,災害時の電力としての使用を見込んでいるそうです。その内の7台は東京オリンピックで使われた水素自動車を中古でいち早く購入したものだそうです。脱炭素社会に向けた取組みは元より,「空き家対策」,「健康に良い住宅」,「災害への取組み」を掛け合わせた取組みに目を見張ります。
 脱炭素社会に向け取組みの進んでいるまちと出遅れたまちの格差が広がっているようです。建築の「優良化更新」に向けた取組みについて,建築学会としての情報発信も大切に感じた一日でした。
 
賀持 剛一
副会長 賀持剛一(㈱大林組設計本部常務執行役員設計本部長)

 3か月ほど前になりますが、東南アジアの数か国を往訪しました。目的は各国での私の所属する建設会社の設計施工のプロジェクト状況の視察とその拠点に日本から配属した設計部員並びにローカルスタッフとの意見交換です。
 そもそも海外で仕事をすることについては、入社面談の時に海外勤務に対する意欲を確かめると100人が100人、是非行ってみたいです!と答えます。しかし、実際業務を始めて何年かたって海外転勤の打診をすると、殆どの人が躊躇します。言葉の不安、仕事の不安、現在の家族との安定した生活などがその原因でしょう。私は家族も含めて海外にはかなり前向きでしたので、今までにアメリカ、シンガポール、マレーシア、ドバイに赴任して現地で勤務・生活をしました。赴任は出張とは全く異なり、その国の言語はもちろん習慣や宗教、文化の違いを生活の一部として受け入れなければなりません。実際に本人或いは家族が馴染めずにやむなく帰任に至るケースもあります。しかし、本質的には新たな仕事に挑戦し、現地の人たちとのコミュニケーション、国内では得られないネットワークを広げる絶好の機会です。学会でも国際委員会が学生を対象に毎年「グローバル人材育成プログラム」を開催しており、多数の参加者の方々に海外で仕事をすることへの関心を高めていただいています。私も前述の通り海外赴任して自分にとっては得難い貴重な経験をさせてもらったと会社に感謝しています。若い世代の方たちには是非積極的に挑戦して自分の懐を広げていただきたいと切に願っていますし、実際、後輩たちにも直接そう伝えています。
 さて、先日の私の海外出張に話を戻します。現在、弊社の各拠点には30~40才代の比較的若い世代の精鋭を送っています。彼らに転勤を告げた時にはほぼ全員、「これは業務命令ですか?」と聞き返してきたほど海外には消極的でした。今どきですから赴任後もオンラインで定期的に状況報告は受けていましたが、現地で実際に会ってみると、みんな想像をはるかに超えて前向きに業務に取り組んでくれていました。ローカルスタッフに懸命に仕事を指導し、日々工夫して業務に当たっている状況を見て驚くばかりで、誰一人からも「私はいつ日本に帰れるんですか?」という質問がありませんでした。やはり実際に放り込んでみると苦労しながらもそのやりがいと経験の貴重さを感じ取って応えてくれるものだということを改めて実感した、とてもいい出張となりました。
 
牧 紀男
副会長 牧紀男(京都大学防災研究所教授)

 中越大震災20周年を記念して開催するイベントに参加するため、当時、大きな被害が発生した小千谷市に来ています。中越大震災(2004)は、阪神・淡路大震災(1995)の教訓を活かした様々な取り組みが行われた災害で、私は小千谷市で罹災証明の発行、復興計画の策定のお手伝いをしました。2024年能登半島地震で利用されている罹災証明発行システムは、小千谷市用に開発したものの発展形です。東日本大震災、また今年の能登半島地震で課題となっている少子高齢化も中越地震の復興課題でした。20年が経過し人口は減っていますが、復興の取り組みを通して生まれた新たな取り組み、外の地域との関わりが現在も続いています。中越地震の人口の増減だけでは測ることができない復興の姿を示しています。
 思い出深かったのは20周年のイベントが行われたホールです。罹災証明の発行、復興計画策定・検証のワークショップをこの場所で行いました。「すべてはこの場所で行われたんだ」と感銘をうけました。9月には平田晃久建築事務所設計の図書館+の施設「ホントカ」がオープンするそうです。「ホントカ」が、今後の小千谷市のまちの取り組みの「場所」となるのだと思います。
 20年をかけて成し遂げてきた中越大震災の復興のプロセスは、2024年能登半島地震の復興、今後の日本の復興にとって重要な学びとなります。
 
有賀 隆
副会長 有賀隆(早稲田大学教授)

 このたび、5月30日開催の通常総会・理事会において副会長に就任いたしました有賀隆です。どうぞよろしくお願いいたします。先頃、調査研究のためしばらくぶりに米国・加州サンフランシスコ市を訪れました。米国経済が好調であるにも関わらず、老舗百貨店の歴史的旗艦店の閉鎖予定や、高級ブランド店の撤退を伝えるニュースが数多く報じられていて、事実、都心の目貫通り沿いには新規テナント募集を掲示した空き店舗が目立ちました。他方、同じ中心市街地では中間層向け住宅の不足が深刻化しています。多様な民族、人種、また異なる宗教や文化的、経済的背景を持つ人々が共に暮らし、成長・発展してきたサンフランシスコ市には、それぞれの民族的アイデンティティを世代を越えて継承しつつ、ライフスタイルの相違や利害の錯綜を乗り越えて多様性のある市民社会を作り上げてきた歴史があります。ところが近年、シリコンバレーを中心とする最先端IT産業の成長と事業拡大に伴い高度な専門技術者や企業経営者等の富裕層が増大した結果、こうした高額所得者の住宅取得需要が拡大したこと、また民間開発や複合都市再開発(MXD)への公共・民間投資の拡大が住宅価格やテナント賃料の上昇を引き起こしたことなどが重なり、都市全体にジェントリフィケーションがもたらされています。加えて新型コロナ・パンデミック後の市民の働き方や居住スタイルの大きな変化が、都心オフィスの余剰床の増加や中間層向け住宅の不足という、古くて新しい都市計画課題を引き起こしています。我が国の大都市にとっても対岸の火事ではありません。近い将来起こりうる都市課題と捉え、持続的な建築・都市・まちづくりを目指す研究と実践を進めるとともに、日本建築学会としての活動・貢献に取り組みたいと思います。
 
山梨 知彦
副会長 山梨知彦(㈱日建設計チーフデザインオフィサー常務執行役員)

 この度、副会長を拝命いたしました山梨知彦と申します。修士修了後38年間、組織設計事務所で建築設計に従事して参りました。設計業務においては、都市建築における木材の復権を目指したオフィスビルの木質化や、BIMやデジタルデザインといった建築設計領域におけるDXの実践を進めて参りました。
 この40年ほどの間に、全世界的には脱炭素社会の実現、日本や隣国の韓国では少子高齢化による人口減少社会への対応、さらにLGBTQに代表される偏見や不当な差別の解消など、多様な社会課題が浮き彫りになってきました。加えて、いくつかの国際的な紛争や、これらの課題解決の切り札ともなりえる一方で新たな社会課題をもたらしつつある生成AIの登場など、極めて複雑で予測が難しい状況が続いています。事実、我々に身近な建設ビジネスの状況を見ても、日本では円安の加速、国内的には不動産価格や建設工事費の未曽有な上昇といった予測不可能な現象が見られます。
 こういった状況の中で、経済や技術の課題解決のみならず、建築が持つ学術性や芸術性を追求するためには、本学会を通じた官・学・産の連携が不可欠であると考えています。これからの二年間、竹内会長の元、副会長とともに、本学会の発展と連携のさらなる強化に努めさせていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 

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2024年06月03日配信:第31回
2024年04月02日配信:第30回



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