『各種合成構造設計指針』は以下の四つの指針から構成されております。 第1編 :合成梁構造設計指針 第2編 :デッキ合成スラブ構造設計指針 第3編 :鉄骨骨組と鉄筋コンクリート耐力壁との合成構造設計指針 第4編 :各種アンカーボルト設計指針 本指針は1985年に刊行されてより約25年が経過しました。この間、基規準や指針類、学術研究論文・雑誌・報告書などで多数引用されてきていることから、建築構造技術者や研究者に広く愛用されていることがうかがわれます。また、建築構造設計に関してみると、既存不適格建築物の耐震診断・耐震補強の推進、鋼およびコンクリート材料の高強度化、種々の合成構造の開発、制振・免震構造の普及、耐震設計法の多様化と構造計算用ソフトの普及など、本指針にかかわる社会的状況もかなり変化してきております。 鋼構造運営委員会では、このたびSI単位化を契機として、これまでに蓄積されてきた研究成果を活用するとともに、社会的状況の変化にも対応させるため、本指針の改定に着手しました。その際、本指針は合成構造を扱うことから、鋼コンクリート合成構造運営委員会の協力も得て行われております。 本指針内の四つの指針はいずれも許容応力度設計的な取り扱いを基本とし、お互いに関連する部分もありますが、扱う対象が異なりそれぞれに特色をもっているため、各指針の基本方針や今回の改定の主な内容についてはその冒頭で記述することとしました。そのうち、第2編はこれまで「デッキプレートとコンクリートとの合成スラブ構造設計指針」としておりましたが、今回指針内容の変更に伴い「デッキ合成スラブ構造設計指針」としてその指針名も変更しました。また、各指針で施工に関する記述はできるだけ省略し、『建築工事標準仕様書・同解説 JASS5 鉄筋コンクリート工事』『同 JASS6 鉄骨工事』を参照することを基本とし、同書に記述されていない内容や記述されていても構造設計に直接かかわるものは本指針でも記述することとしました。 この改定版も前版同様、建築構造技術者・研究者に広く活用されることを期待しております。 |
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日本建築学会 構造委員会 鋼構造運営委員会 各種合成構造設計指針改定小委員会 |
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